修理する価値とは・・・私の考え

ある城下町にお住まいの方から、出張見積のお問合せいただき
別件に合わせてご訪問させていただきました。
お問合せには「修理する価値があるか見ていただきたい」とありました。

他のお問合せでもこの「価値」についてご意見があります。
概算や簡易見積をご提示しても、「金銭的価値」のみお考えの方とは
ほぼご商談には至りません。

私は「価値」には「金銭的価値」の他に、「所有する価値」が伴うと考えています。
修理させていただく多くの箪笥は、年数的に製作されてから100年前後経つものがほとんどで
古いものは江戸時代に遡るモノもありました。
世代的には3~4代ぐらいが多いでしょうか。
3~4代も家系を遡ると、そのご家族の歴史(ファミリーヒストリー)に しばしば驚かされることがあります。
ご先祖のご商売しかり、ましてや戦争をくぐり抜けてきてるだけに
目の前にあることすら奇跡と言っても過言ではないと思えます。
また、依頼者ご本人にとってもご先祖の誰かが一人でも違えば
この箪笥に出会うことも無い訳ですし、そもそもご本人も箪笥も存在していないかも知れません。
ある意味「一期一会」ではないでしょうか。
この「一期一会の価値」は誰よりもご本人が「所有」する事に 大きな「価値」があると考えます。
もちろん、そういう経緯をお持ちでなくて手に入れられた箪笥でも
すでに「所有」されたことで「一期一会の価値」を手に入れられたと言えます。

修理する側の立場としては
①修理させていただくこと(ご依頼)
②修理させていただく箪笥、製作者への敬意
③ご依頼主や箪笥との「一期一会」の出会い
感謝の念を持って修理に挑んでいます。

ご訪問時に「所有する価値」についてご説明させていただきました。
すでにご説明した「価値」についてはご理解いただいていたようでした。
ご依頼主のご先祖のご商売や手元に残っているものを拝見しながら
これらを活かしたこれからの展望についてお話いただきました。
もちろん、修理のご依頼いただきました。

船問屋であったご先祖の歴史

屋根の上の恵比寿様、大黒様

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修理する価値とは・・・私の考え” に対して2件のコメントがあります。

  1. 吉野さん
    ありがとうございます。

  2. おはようございます。

    木仙人さんのブログから、仕事に対する素敵な姿勢・思いを感じます。

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